ホ"サ
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ノハ"
袈裟はカーサというインド語の音写であり,日本語訳してみると糞掃衣(ふんぞうえ)という文字通り,汚いはぎれ布を縫い合わせて一枚布にしたものです。継ぎ接ぎでない正真正銘の一枚布は高級なものと見なし,僧が身につけるには不適切であるから,僧は人からもらい集めた布の断片を自分で縫い合わせて木の汁で染め上げるのです。ちなみに現在では袈裟を縫ったり染めたりを僧自身がすることはまれです。ネズミの齧ったもの,仏典では火で焼いたもの,病人の汚したもの,死人を包んだものなどを糞掃衣の条件としています。
出典 「袈裟の研究」
沢木興道監修
久馬慧忠編
大法輪閣